ある日突然、経験したことのない胃痛が襲い、仕事を早退し病院へ行きました。
そこで診断を受けたところ、ピロリ菌に感染していることが分かりました。
この記事では、ピロリ菌の特徴、感染経路、症状、診断方法、治療法、予防策について解説します。
1. ピロリ菌とは?
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、らせん状の細菌であり、主に胃の粘膜に寄生します。ピロリ菌は主に胃の中に生息し、消化器系に様々な問題を引き起こす細菌です。世界中で非常に多くの人々が感染しているとされており、特に胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんの原因としても注目されています。
2. ピロリ菌の感染経路
ピロリ菌は主に人から人への接触によって感染します。具体的な感染経路は完全には明らかになっていませんが、以下のような経路が考えられています。
- 口腔感染:唾液や口腔内の分泌物を介して、家族内での接触や食事の共有などを通じて感染することが多いとされています。
- 水や食品を介して:不衛生な水や食品にピロリ菌が含まれている場合、経口摂取により感染することがあります。
- 衛生状態の悪い環境:発展途上国や衛生状態が悪い地域では、幼少期に感染するリスクが高まるとされています。
私は田舎出身で、おじいちゃん子だったため祖父からの感染かなと推測。ということは私の兄弟も感染しているかも…?
いくら子や孫が可愛くても食べたものの共有はやめた方がいいのですね。
3. ピロリ菌が引き起こす症状
ピロリ菌の感染は多くの場合、無症状であることが多いですが、感染が長期間続くと胃や十二指腸に問題を引き起こす可能性があります。代表的な症状や疾患は以下の通りです。
- 慢性胃炎:ピロリ菌は胃の粘膜を刺激し、炎症を引き起こします。これが慢性胃炎の原因となることがあります。
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍:胃や十二指腸の粘膜が損傷し、潰瘍が形成されることがあります。潰瘍は強い腹痛や消化不良、嘔吐などを引き起こすことがあります。
- 胃がん:ピロリ菌感染は、胃がんの発症リスクを高める要因の一つとされています。特に長期間感染が続く場合、胃の粘膜に異常が発生し、がん化する可能性が増加します。
- MALTリンパ腫:胃の粘膜にあるリンパ組織に発生するリンパ腫(がん)で、ピロリ菌感染が関連しているとされています。
4. ピロリ菌の診断方法
ピロリ菌感染を診断するためには、いくつかの検査方法があります。
- 尿素呼気試験:最も一般的で信頼性の高い検査法です。ピロリ菌は胃の中で尿素を分解してアンモニアと二酸化炭素を生成します。この性質を利用し、尿素を飲んだ後に呼気中の二酸化炭素濃度を測定することで感染の有無を確認します。
- 便中抗原検査:便に含まれるピロリ菌の抗原を検出する検査です。簡便で非侵襲的な検査方法です。
- 血液検査:ピロリ菌に対する抗体が血液中にあるかを確認する方法ですが、過去の感染履歴も含まれるため、現在の感染状態を正確に反映しない場合があります。
- 内視鏡検査:胃内視鏡(胃カメラ)を使用して、胃の組織を採取し、ピロリ菌がいるかどうかを直接確認します。これは侵襲的な検査方法ですが、胃潰瘍やがんのリスクがある場合に有効です。
この時、人生初の胃カメラを受けました!
口より鼻からの方が苦しくないとよく聞くので鼻から入れることを選択しました。
私の場合は、胃が少し荒れているという程度でした。胃痛はただのストレスのせいだったかもしれませんが、これがピロリ菌感染の発覚に繋がったので運が良かったと思っています。
5. ピロリ菌の治療方法
ピロリ菌感染が確認された場合、除菌治療が行われます。これは抗生物質と酸を抑制する薬を組み合わせて行う治療法で、通常は以下の薬を7日から14日間服用します。
- プロトンポンプ阻害薬(PPI):胃酸の分泌を抑制し、抗生物質の効果を高める役割を果たします。
- 抗生物質:クラリスロマイシン、アモキシシリン、メトロニダゾールなど、ピロリ菌を殺菌するために使用されます。
- ビスマス化合物(場合によって):ピロリ菌を直接攻撃する効果があります。
治療後、再検査を行い、ピロリ菌が除去されたかどうかを確認します。再感染のリスクがあるため、感染源の特定や予防策が重要です。
私は一度目の除菌に失敗。二度目で成功しました!喫煙者の方は喫煙を控えましょう。
三度目以降は保険が適用されないとのことだったので焦りました…
6. ピロリ菌の予防策
ピロリ菌感染を予防するためには、日常生活での衛生管理が重要です。以下の対策が有効です。
- 手洗いの徹底:食事前やトイレ後に手をしっかり洗うことで、口腔感染を防ぐことができます。
- 安全な水と食べ物の摂取:不衛生な環境での食事や飲料水の摂取はピロリ菌感染のリスクを高めます。特に発展途上国では水の安全性に注意が必要です。
- 食器や歯ブラシの共有を避ける:家族間でのピロリ菌感染を防ぐために、個々の衛生用品を使いましょう。
- 早期診断と治療:感染が疑われる場合、早めに検査を受け、必要ならば治療を開始することが重要です。早期の治療は、深刻な合併症を防ぐために有効です。
マヌカハニーって抗菌作用があって胃の健康に役立つそうですね。肌などにも良さそうだし試してみたいです🙂
まとめ
ピロリ菌は、多くの人に感染し得る細菌であり、無症状のこともありますが、胃や十二指腸に深刻な疾患を引き起こす可能性があります。胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんのリスクを高めるため、早期診断と適切な治療が非常に重要です。日常生活における衛生管理や定期的な健康チェックにより、ピロリ菌感染の予防と対処が可能です。健康を守るためにも、ピロリ菌に関する知識を深め、必要な対策を取りましょう。
私は現在、年に1度健診で胃カメラを受けています。
胃カメラは苦しいですが、自分の身のためなので皆さんも健診などの際は受けてみてはいかがでしょうか。
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